SIAb.

近親姦虐待の被害当事者たちがつながり・語り・学び合うためのセルフヘルプ・グループです。

ヒラケトビラコラム

夢叶えても レ・ミゼラブル!? (1)

2001年9月に、夫と二人だけの小さな一軒家の店をオープンしました。私が17歳の時に、アルバイト先で知り合った一歳年上の夫と夢みて、90年頃から本格的に計画を立て、97年に古民家を購入、その後3年間で開業資金を貯め、やっとの思いで開店に漕ぎ着けました。店は開店後すぐに雑誌で取り上げられ話題の店となり、私は幸せの絶頂にいました。

でも、その代償に、お客様の評価やマネジメントのプレッシャー、肉体疲労から精神的に不安定となり、夫とも喧嘩が絶えなくなりました。営業時間中からワインを飲むようになり、営業終了後も毎日ボトル1本以上を飲むアルコール依存状態になっていき、心身ともに衰弱していきました。不眠で04年10月に精神科に行き薬を処方してもらいましたが、《これじゃ治らない》という漠然とした不安がありました。その後、暫くは多行動(仕事・スポーツ・語学・旅行等)で気を紛らわせますが、ますます症状は悪化し、息苦しさや窒息感、突然涙が溢れ出すなどのパニック症状も現れ始めました。いいようのない寂しさが襲ってきて、そして06年の2月にどうにもならなくなり“底つき”状態になったのです。

それは『強い私』にいじめられてきた『弱い私』がギブアップしたのです。その虐めは、『強い私』が無意識下で行うもので、タバコやシンナー・ドラック・アルコールで体を痛めつけ、対人恐怖なのに接客業を続け、夫を怒らせて暴言・暴力を与えるように仕向け、恨んでいる元家族と付き合い続け、身体が悲鳴を上げているのに無視するというものでした。

ではなぜ、『強い私』は『弱い私』を虐めてきたのか?それは、自分自身を責めて怒っていたからなのです。それは、私の過去のトラウマが大きな原因になっています。

8~11歳まで、同級生からの虐めがあり、12歳の時は、クラスメイトの男子3人から押さえつけられて性器を見られる被害がありました。でも私にとって、そんなことは大した事ではない、自分で何とかできる問題でした。本当の苦しみはもっと醜いものでした。

性虐待です。3歳頃、男性(父?)から性器を舐められるという被害が始まりです。

その後、4~9歳頃まで4歳上の兄に…。初めは“身体の違い”の興味からだったそうですが、だんだんエスカレートして性器挿入を含むSMプレイさながらの虐待を受けてきました。そして、11~15歳まで、実父からも同じようなことをされ、一度は膣内射精もありました。それらが“虐待による恐怖”と同時に“誰にも言えない恐怖”を私に与えました。

それよりも重大な罪は《このことを口にしたら家族が壊れてしまう》という恐怖感が、余りにも長い期間、父や兄に性虐待を許してしまったという事実です。そして、時にはそれを利用して金を要求したり、父や兄が手を出してくるのを待っていたり、身体が反応しないように我慢しても反応してしまう“自分”もいることを感じ始めてしまったことです。

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