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近親姦虐待の被害当事者たちがつながり・語り・学び合うためのセルフヘルプ・グループです。

麻布十番おでん日記コラム

[2008年12月10日]

小説「こころ」を読み終えて

小説『こころ』(夏目漱石著)を読み終える。
“先生”が、この5年間余の生き方をしてきた私で、“私”が、今の私・・・というような感想を持った。

そして、“先生の妻”は、私の夫。
ピュアな人。

“先生”にとって、“妻”はなにか別の種類の生き物にも思えただろうし、ある意味、天使とかマリアさまのような偉大な力を実は持っているから・・・―または全然ないからこそ、強い人に思えるのか・・・? 
理解不能な人だったんだろうな・・・

私が“先生”と違ったのは、『罪を認めて口に出して報告できた』ことだと思う。

小さい頃、ガラスを割ったとき、他人のものを盗ってしまったとき、悪口を言って友人を傷つけたとき、自分でその罪を抱えきれなくなった時、そんな時、そのことを母に言うと、
「早く素直に罪を認めて謝れば、凄く簡単で、気持ちも楽になるし、なんでこんなことで悩むのかなって思うよ。」
と言われたり、やっと謝ったあと、
「がんばったね」
と褒められたりした事があった。
そのおかげか、“嫌なことは先に済ます”というクセが着いていたのだと思う。

生きてきた途中で、“あの事”(近親姦虐待)に遭い、それができなくなってた時期があったけれど…

夫に付き合い始めて直ぐ、あの事を話したのは、その影響だったのでは?と思う。

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