SIAb.

近親姦虐待の被害当事者たちがつながり・語り・学び合うためのセルフヘルプ・グループです。

12-guidelines

SIAb.の12のガイドライン
12 Guidelines of SIAb.

このガイドラインは、SIAb.の12のエッセンスを基に、参加当事者たちで創り上げました。
目的は、ミーティングに参加する近親姦虐待被害の当事者(以下「当事者」に略する)や他の当事者に配慮し、安全で建設的なコミュニケーションができるような枠組みを提供することです。
なぜなら、私たちは成長と回復に必要な「心の痛みや葛藤に対処したり、コミュニケーションしたりする健全な方法」を学ぶ機会がなかったからです。
ガイドラインを全て覚えていなくても大丈夫です。
初参加の場合や、トリガーに触れてしまったり、解離状態になってしまうなどでガイドラインから外れた発言があった場合、あなたの発言の後、ファシリテーターもしくは管理者が該当のガイドラインを穏やかに読み直します。

ガイドライン1安心感のある安全な「場」を維持するために

私たちは、これまでの生き延びてきた力や経験を共有することで、近親姦虐待による心の傷を癒すためにここにいます。
私たちは、近親姦虐待によるさまざまな影響、記憶やその時の感情、現在抱えている問題についてや、私たちの回復、願い、夢、目標、またはその他の経験について語ります。
個人的な快楽や興味のために、現在も子どもに性的虐待をしている人の参加は許可しません。
参加者が、個人的な快楽や興味のために、過去に行った性的な加害行為についてや、もしくは妄想を語ることはしません。あくまでも、過去の自分の経験として語ります。

ガイドライン2語りと他者との境界について

自分自身の回復に焦点を合わせ、他者のことではなく、これまで得た知識でもなく、自分自身の気づきや心の棚卸しをます。
他の人の語りから得た気づきについてや、それに似た経験や心境を共有することは問題ありませんが、同一視したり、名指しで発言しないようにします。
このような場合は、「先ほどの参加者の発言から」とし、「思い出された私の体験や記憶」や、「私が気づいたこと」や「私の場合」として語るようにします。

ガイドライン3私を主語とした「I」ステートメントで語る

「I」ステートメント(「私」を主語)で話します。
ただし、解離などにより「私」が複数に感じられている場合や、主体が複数の場合(例えばインナーチャイルドたちを参照している場合)は、「We(私たち)」の言葉を使って自由に共有します。

ガイドライン4SIAb.の資料以外の書籍や映像、またはトリガーとなるものの取り扱いについて

私たちは、SIAb.の資料以外の書籍や映像等について引用したり、生々しい虐待の思い出を共有したり、暴力的であったり、卑猥な言葉を使用して発言をする場合は、他の参加当事者に配慮を忘れないようにします。
このような発言をして共有する場合は、それを自分自身の近親姦虐待被害当時の精神的、感情的、肉体的、性的トラウマによる後遺症からの回復に関連する時に限ります。

ガイドライン5感情の表現と安全な「場」の維持について

私たちは安全に強烈な感情を表現する「場」を維持します。
誰もが邪魔をされることなく、否定もされず、ジャッジもされず、自由にすすり泣き、怒り、恐怖や恥などの感情を誠実に言葉にして表現することができます。

ガイドライン6あらゆる差別の禁止について

私たちは、性別、人種や国籍、性的指向、宗教、社会的地位、または障害などに基づく不当な差別を表明しません。
特定のグループや個人が、加害者を想起させた場合、その記憶や感じたことを語り、共有することは大丈夫なのですが、そのような場合、その怒りはグループや個人に向けるのではなく、加害者や加害行為に向けられる必要があります。なぜ、その特定のグループや個人が加害者を想起させたのかを、語ることによって明確にできるようにします。

ガイドライン7コミュニケーションにおける境界や心構えについて

私たちは、みな対等な立場でSIAb.に参加します。
私たちは、ミーティングや会議中に、悪口、批判、うわさ話、他の当事者との衝突の話を控え、コミュニケーションにおける境界を侵害しないことにより、他の当事者を尊重し、敬います。
同様に、私たちはミーティング中、他の当事者のニーズを私たち自分自身のニーズと同様に扱います。

ガイドライン8参加者の匿名性について

私たちは、ミーティングの外で、ミーティングで共有されたことの匿名性を破ったり、破られたりすることはありません。

ガイドライン9クロストークの禁止について

次のようなクロストークは禁止されています。

  • 他の人が話している間に中断する
  • 自分が語る番になったときに、他の人が言ったことについてコメントをしない
  • 他の人に助言を与えたり、慰めようとしたりしない

注:語ってくれた方に、「話してくれてありがとう」と共有を感謝することは、クロストークとは見なされません。

ガイドライン10トリガーとその境界と対処について

私たちは、トリガーに晒される可能性があることを認識してSIAb.に参加します。
もしかしたら、他の参加当事者の発言、声のトーン、および仕草などが私たちのトラウマを想起させるかもしれません。それが過去のことであって、今現在起こっていることではないことを認識します。
必要であれば、部屋を出る(もしくは、PC等から離れる)ことができます。現在のあなたには、その力があることを認識します。
トリガーを引き起こす人と境界を引き、過去と今現在の境界を再確認し、内なる 子どもを慰めることにより、湧き上がる感情を受け止め、責任を持ってその感情の処理をすることを学びます。
他の参加当事者への思いやりを大切に対話することを心がけ、攻撃的な発言や質問、または指示や命令はしません。

ガイドライン11ミーティングでの安全とマナーについて

A.会場でのミーティング
相手に許可なく、身体に触れないように注意しましょう。他者にハグをしたり、触れたりする場合は、その人に先に許可を求めてください。私たちは、物理的な接触をいつでもを拒否する権利を持っています。
B.オンラインミーティング
自分の発言の順番でない時は、ミュート機能を使用してください。他の当事者から見える大きな動きをすることや、ミーティングの邪魔になる行動は避けてください。背景に挑発的な画像等を使用しないでください。スクリーンショットを撮らないでください。会場で他の当事者と一緒にミーティングをしているつもりで行動してください。

ガイドライン12関係の境界の維持について

SIAb.に参加している人と個人的に連絡をしたいと感じた時、まずは、あなたが境界が健全に保てるか、あなたの安全を守れるかを確かめましょう。
ミーティング開催中の連絡先の交換はお勧めしていません。
SIAb.に参加している人と個人的に連絡をしたいと感じた時、まずは、あなたが境界が健全に保てるか、あなたの安全を守れるかを確かめましょう。
もし、大丈夫だと判断した場合でも、ご自分の連絡先を相手の方に渡すだけにしてください。あなたに連絡をするかしないかは、受け取った相手に委ね、プレッシャーをかけないようにしましょう。
ミーティング外で連絡先を交換する場合は、ミーティングで知り合った人との連絡専用のアドレスや電話番号でやりとりすることをお勧めします。

~安心感のある安全な場を共有するために~

この12-Guidlines of SIAb.は、参加している当事者たちで創り上げ、それに沿ってミーティングが安全に開催できるよう努めています。
また同時に、それが守られなかったときの対処方法を共有していくことで、その恩恵を分かち合えるのです。
もし、ガイドラインから外れてしまったり、忘れられたりした時は、そのことを共有した後に、ファシリテーターがガイドラインをもう一度読んで、みんなにそっと思い出してもらいます。
このことは、個人を戒めるためにしているのではないことをご理解下さい。むしろ、ガイドラインは、誰もが他の参加当事者と安全にコミュニケーションをする方法を学ぶのを助けるために再読されるのです。
ファシリテーターが読み直しができていない場合は、参加者はそれを穏やかにリクエストすることができます。
もし、混乱を起こし、何度もガイドラインから外れるような参加当事者がいる場合は、その人が安定を取り戻し、みんなの同意が得られるまでは参加を控えるように求められる場合があります。

~リマインダー~

虐待の渦中や、回復の急性期に参加する当事者もいるかもしれません。
解離し、トラウマが誘発され、感情的に生々しく、傷つきやすく、疲れ果て、混乱しているのです。
そのような時にガイドラインを適用するとき、私たちは、お互いにそして自分自身に優しくする必要があります。

2020年10月01日制定 SIAb.

参加する方へ

寄付および献金

ページトップへ戻る