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近親姦虐待の被害当事者たちがつながり・語り・学び合うためのセルフヘルプ・グループです。

短編集コラム

やっと両親に出せた手紙

これで14回目の書き直しになります。
最初は少し二人に自分の怒りをぶつけすぎる内容で、2通目は、反省していい子になりすぎた私の心が“幸せです”という内容を書いてしまって、また“嘘をついた”と思い止めました。

その後、何度も書き直して、やっと今の正直な気持ちが書けそうです。

やっと出せた手紙

やっと出せた手紙

今日4月16日の正直な私の気持ち。

たくさん悩んで苦しんで考えて、中学生や小学生の頃に、やり残していたことを、ある程度やり尽くして、今、自分に「がんばったね。強く、優しくなれたね。」と言えることができるようになりました。

 

今の自分が大好きで、まだほんのちょっと自己中心的な所は残っているけれど、少しづつでいいやと思えます。

まだ、何もなかったことにして2人に会っていた頃のように普通に会話できそうにないし、また心が傷つくのもイヤなので、あまり連絡はしません。

でも、大丈夫です。

多少の気分の変化はあるけれど、それを自分で理解して楽しめるようになっているから。

私には、落ち込んだりした時に、手をさしのべてくれる人達がたくさんいるし、夫とも以前よりずっと、強い友情でつながっているから何があっても大丈夫。
なので、あまり心配しないで大丈夫だから。

6月頃から、性被害をうけた人達の自助グループをやらせてもらうことになりそうです。
私のライフワークとして、ずっと続けていきたいです。

いろんなことがあったけれど、クリニックに通った2年間は、私にとってこれから生きていく為に、もの凄く必要ないろんなことを学べた2年間でした。

『生きている限り、人生何度でもやり直せる』
前に、メールで送った言葉、2人にじゃなくて自分で自分に言いきかせたかった言葉だったと思う。

私がこうして結構驚異的な回復ができたのも、2人が勇気を出して、主治医との親子面談に出て来てくれたらだと思います。
本当にありがとうございました。
怖くて苦しくて辛かったでしょう。

でも、その分私は力をもらえました。
それと誇りをもらえました。
2人が親で生きててくれてよかったと思います。

これ以上書くと、ウソが出てきそうなので、これで終わりにします。

P.S.メールはすぐ消されてしまうので手紙にします。
お母ちゃんが「けいこからの辛いメールはすぐ消す」と言う言葉、ものすごく傷ついたけれど、おかげで一気に悩みが気付きになりました。

(2009.04.16)

 

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