『麻布十番おでん日記』に登場する、“Sちゃん”とのお話をちょっと…
私とSちゃんの出会いは、中学の入学式。
私の通った中学校は、5つの小学校が1つにまとめられ、11クラスにもなったマンモス校でした。
私は、小学校3年生の頃から、同じ学年の女子や男子からイジメを受けていました。
中学に入ったら、そのイジメグループのリーダー格の女の子に復讐することを計画していました。
それまで、私は“良い子”を演じていたのですが、家庭でも学校でも追いつめられて、爆発寸前でした。
そこに、その頃全盛期だった、いわゆる“ヤンキー”のSちゃんやその仲間と出会ったのです。
ヤンキー仲間の子たちから発せられる言葉は、それまでの“良い子の私”が口にできなかった言葉ばかり(p_-)
この中にいると、生きるのが本当に楽だった。
Sちゃんには、M子という仲の良い子がいたのですが、その子が交通事故死したのをきっかけに、私たちの絆は強まりました。
でも、私は、どうしても近親かん虐待のことだけは、口にすることができなかった。
彼女とは、その頃からタバコや飲酒やシンナー、授業をサボったり恐喝したりと、いろんなことをやって遊びました。
でも、2人とも、そんなことにウンザリすると時もありました。
本当はそんなこと、してもしなくてもどうでもよかった。
私たちが本当に望んでいたのは「誰かに愛されたい」って、ただそれだけでした。
そんな彼女に、私が家出をした時、近親かんのことをチラッと話ができたのは、18歳の時。
彼女は、ただ「辛かったろう・・・ 気付かなかったよ。 今まで何もしてあげられなくて ごめんね。」と言ってくれて、それ以上は何も聞かずに、一緒に酒を飲んでくれました。
それからも、何も聞いてこなかったし、変わらない態度で接してくれました。
2008年5月6日に会って、あの頃のことを話したら、彼女は思わぬことを話してくれました。
近親かんの話しを聴くまで、ずっと私に嫉妬をしていたらしい。
私が演じていた「幸せ家族」を、彼女は羨ましく見ていたそうです。
それを、誠実に今の私に話してくれた彼女に、大感謝でした。
彼女は今、2児の母。
子どもを愛して、夫もちょっと愛して、でも恋もしていて・・・。
いろいろ悩んでいるようだけれど、強くたくましく生きていました。
初めてここにコメント残します。
近親かんのこと、
同じとしの子に話せたんですね。
すごいと思いました。
そしてその親友さんも、
本音で嫉妬していたことを話してくれたなんて。
わたしも近親かんのことで今も悩み続けてる一人で、
でも友達には、受け止められそうな人はいないから、
苦しいという思いも伝えることができないです。
けいこさん、その親友さんと末永くお付き合いしていってくださいね。
素敵なお話ありがとうございました。