憲法記念日の今日、
「SIAb.のメンバーは近親姦虐待(近親者からの性的侵入や性的侵襲を含む虐待)被害のサバイバーで、トラウマを抱えながらもそれぞれに「私の人生を取り戻す闘い」の日々を送っています。
でも今、「私たちの人生」を取り戻すために立ち上がる時がきたと感じています。
これから始めるアクションが私たちサバイバーに、そしてこれを読んでくださっているあなたやあなたの大切な誰かに良い風となって吹くことを願います。
この度、愛知県にて実父から性的虐待被害を受けていた女性が裁判を起こすも「心理的に著しく抵抗できない状態だったとは認められない」として無罪が言い渡されるという判決がありました。
このニュースは、近親姦虐待被害の当事者たちによる自助グループ「SIAb.」に参加する私たちに、大きな衝撃を与えました。
また、当HPには、全国の当事者の方から行き場のない声が届けられています。
「こんな判決許せない」
「抵抗できなかった心理を彼女のために法廷で証言してあげたい」
「彼女に直接でなくても共感している人間がここにもいる事を伝えたい」
「何か私にできる事はないでしょうか」ー。
メッセージを寄せてくださった方の中には、今回の判決のショックに「藁をもつかむ思いでSIAb.の存在を見つけだし、初めて連絡した」という方もいらっしゃいます。
メッセージは送らずとも、巻き起こった心の嵐に耐えながらHPを訪れている当事者の方もいらっしゃるかもしれません。
この無罪判決はネット上で波紋を呼び、すでに抗議デモを起こしている団体もあります。
そんな中、多くの当事者が集まる私たちSIAb.は初めてのデモ活動『私たちは抵抗しました』に動き出すことにしました。
今回の裁判では、被害女性が実父からの加害行為に
・抵抗しなかったのか?
・抵抗出来なかったのか?
が争点となっています。
判決は「抵抗できたけどしなかった」とされ、ネット上では「抵抗できない心理状態だったのだろう」といった意見が支持されています。
今回デモを企画したSIAb.のメンバーたちはこう考えています。
「抵抗しなかったのではなく出来なかった。ただそれだけでなく、出来なかったけれど本当はとても抵抗していたのだ」と。
この複雑なサバイバーの心情を理解いただくのは簡単ではないと思います。
現在の社会において近親姦虐待は世間一般に触れ難い話題であり、被害当事者が公に語る機会もあまりありません。
ですが、SIAb.のピアミーティングでは、よくそれを「見えない抵抗」「必死でしたけれど、叶わなかった抵抗」として語り合ってきました。
世の中の人がどう捉えようと、私たちは「抵抗した」のです。
私たちは、それを知っていただくためにも可視化していきたいと考えています。
少しでも多くの方に近親姦虐待・性的虐待被害の実情を知ってもらうことが、今回のデモの目的です。
まず、SIAb.のHPから社会に向けて、「私たち当事者の声」の発信を始めることにしました。
私たちだからこそできることを始めませんか。
そこで、次のデモにご協力をいただける当事者の方にお願いしたいのです。
*賛同いただけた方、準備のできた当事者の方は、このブログのコメントに「私がした抵抗」(第三者からは一見抵抗と理解されないかもしれない「見えない抵抗」を含みます。)を書き込みをお願いします。
*私たちが本当に存在していることを示すために、本名もしくはアノニマスネーム(ニックネーム)、年齢(年代可)とお住まい(県名、もしくは地方名)の記入をお願いします。
*書き込んでいただいた内容をSIAb.のHPへのブログ掲載「可」もしくは「不可」を必ず書いてください。
なお、
*掲載後も、いつでも削除できます。削除したくなったらいつでもご連絡ください。
(連絡先:info☆siab.jp/☆マークを@に変えてください。)
いただいたメールアドレスは、掲載しませんのでご安心ください。
*送られたコメントは、SIAb.メンバーが確認した後、掲載となります。いただいたコメントに対する悪意のあるコメントは削除して掲載しません。ご安心ください。
また、SIAb.では、今後、私たちの現状を被害を可視化していくため、アンケートを実施する予定です。
ご協力いただける当事者の方、どうぞよろしくお願いいたします。
文:by ゆうこ🌱